講師:中山徹  
 日時:2024年2月23日(金)14時〜 ← 終了しました
 会場:東京 自由が丘 レスピラール
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概要

ジジェクはなぜ本を書き続けるのか、彼の書く一冊の書物はどこでどう終わるのか、主体はいつ現れいつみずからを解任するのか、〈無〉はどのように生じるのか、無未満-主体-〈無〉のプロセスはどのように図解できるのか、政治的な「真の真空」とは何か、彼はいかなる美学的‐政治的形象に惹かれるのか……こうした問いに対するとりあえずの答えを提示しながら、『イデオロギーの崇高な対象』以来ジジェクが執拗に論じ続ける「主体の解任」の問題を、「無未満(無になりきらない無)」の導入という「新展開」以降の文脈に置いてとらえ直してみたいと思います。

中山さんの訳書(近年のもののみ)

・ジジェク『性と頓挫する絶対:弁証法的唯物論のトポロジー』(青土社)

・ジジェク『絶望する勇気——グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム』(青土社)

参考論文

・中山徹「死の欲動とイデアーージジェク的存在論から「芸術の終焉」以後の芸術へ」(『I.R.S:ジャック・ラカン研究 19号』)

講師プロフィール

中山 徹(なかやま・とおる)
専門はイギリス文学。一橋大学大学院言語社会研究科教授。単著『ジョイスの反美学』(彩流社)のほか、『操り人形と小人』『大義を忘れるな』『暴力:6つの斜めからの省察』『絶望する勇気』『真昼の盗人のように』『性と頓挫する絶対』(いずれも青土社)などスラヴォイ・ジジェクの翻訳を多数手掛ける。